「森」とは心を落ち着かせることができる場所であり、忙しない都会の生活から逃れられる場所です。「森林療法」という治療方法があるように、広大な森を前にすると、思いつめることを止めて、緊張が落ち着きへと変化します。

神道、仏教及び道教から生まれた修験道もまた、山中の巡礼を通じ、体・心・魂について気付きを得るためのものであるなど、「森」は神が宿る場所として信じられています。

「森」の近くに住み、その影響を受けた、奈良・奥大和の職人の製品を紹介します。

奥大和

 

山岳地である南部と、高原地である東部を合わせた19市町村からなる、自然豊かな奈良県「奥大和」エリア。雄大な自然とともに育まれてきた農林業や受け継がれてきた伝統、遥か昔から紡がれてきた暮らしや文化が色濃く残る個性豊かな地域です。

吉野林業

 

古来より神々が宿る場所として参拝されてきた吉野地方。約500年という日本で最も古い植林の歴史をもつ吉野林業は、密植・多間伐・長伐期という独自jの方法で受け継がれてきました。人の手によって植えられた木々は、世代を超えて大切に守り育てられています。山から切り出された木は、原木市場や製材所が立ち並ぶ吉野川の中流に集まり、建築材から割り箸まで様々な用途に加工され、全国各地へ届けられます。

吉野材

 

受け継がれてきた独自jの育成方法によって、細やかで均一な美しい木目が生まれ、強く、香りよく、ツヤのある最高品質の木材となります。「吉野ヒノキ」は白地にほんのり薄いピンクがかった上品な色味。「吉野杉」は赤みが入り高級感があります。